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人為災害と自然災害(一般編)

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災害にはあらゆる分類があると考えます。別稿の「局地災害と広域災害」ではその地域の範囲で分類しましたが、本稿ではその原因で分類したいと思います。

自然災害は我々が想像する時に思い浮かべる、一般的な災害と考えていただければよいかと思います。すなわち、地震、津波、台風、洪水、土砂崩れ、火山噴火、雪害、山火事、竜巻、干ばつ等々、多数挙げられると思います。さらには新型コロナウイルス感染症の流行で記憶に新しい感染症の流行も、自然発生という観点でいえば自然災害だと思いますし、害獣被害も災害とみることができるでしょう(ということは、ゴジラも自然災害といえるのかも?!)。

これに対して、人為災害というのは想像しづらいかも知れません。人が引き起こす災害、というのが実感として湧きづらいからです。わかりやすい例として、航空機の墜落事故を挙げたいと思います。完全に人が引き起こし、死傷者が数百人の単位で発生する災害です。このほか、建造物の崩落事故、多重衝突事故などの大規模な交通事故などもこれにあたりますし、もっと身近な例でいえば火災なども災害といえるでしょう。

ボヤ程度の火災を災害と呼ぶの?自転車でコケても災害と呼ばないけど、どのレベルの交通事故からが災害なの?という線引きが気になってくると思いますが、まずは目の前の事象がそもそも災害なのかというところが重要です。災害とは何かという定義は種々ありますが、医学上の災害の定義に照らして考えていただければと思います。

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